やられた。
2006年 05月 17日
正直、自分はちょっとひねくれているので、売れていてなおかつ各方面から評判のいい本は、逆に手にとるのに抵抗を感じたりすることがあります。
でも先日、最初の「道草」(全5話のうちの第1話)を立ち読みしたところで買ってしまいました(^^)。
そして今日読了。
やられました……。
話の展開の見事さに愕然としました。
と同時に、同じような仕事をやっている一人(分野は全然違いますが)として、編集者の方に嫉妬も感じました(^^)。
内容については、ここであえて書きませんが、一言で言えば「笑いあり涙あり、そして……ありったけのセンチあり」です。
ここ何年かで一番人に薦めたい本かもしれません(ちょっと悔しいですが)。
何年か前、まだ劇団ひとりがピン芸人としてポツポツとテレビに出始めた頃、同じ一人芝居をやっている芸人ということからか、ある雑誌(一般誌系)で「イッセー尾形の再来」と紹介されていたことがありました。
正直その記事を見た時は、「いやあ、どっちかっていうとイッセー尾形っていうよりは、江頭だろう」と思いました(いろんな出演者がいる番組でも、その場の雰囲気やお約束にかまうことなく、あくまで独自路線を貫くという点で)。
しかし今は、「劇団ひとり」はあくまで「劇団ひとり」なのだと思います
(深夜番組で、アイドルにマジキスしてドン引きされてしまうところも含めて(^^))。
最後のオチは秀逸ですよ。
私も編集者に嫉妬しました。あれ?近しい業界かもですね。
オチいいですね~。jordan2304さんの「涙が止まらなかった」という前情報がなければ、僕も泣いてたかもしれません(^^)。
それにしても、「1頁に擬音1行だけ」という組み方には、ふいを突かれました(「鳴き砂を歩く犬」)。
追記:日頃は、上記の書のような華々しいものではなく、堅い出版物の編集をやっております(先ごろ、たまたまスポーツ本の編集をやりましたが)。