M-1グランプリ 2016 感想
2016年 12月 05日
毎年、長々とレビューを書いてしまうので、今回は手短に、感想を箇条書きの形で。
〔敗者復活戦〕
・個人的ベスト3は、和牛、ミキ、とろサーモン。
・注目していたAマッソは、ネタ終盤の構成に、まだ弱さが。
・無難なコメントに終始するゲストタレントの存在は、果たして必要?
〔決勝・ネタ前〕
・審査員5人制は驚いたが、世代・立場が似た人の重複を考えると、よい選択だったかも。
・松本人志がM-1の審査をするのも6年ぶり。
・安定の上戸彩だが、他の女性司会のパターンをそろそろ見てみたい気も。
〔決勝・1回戦〕 ※数字は個人的点数
(アキナ) 93点
・点数は、トップバッターということで、実際の出来にプラス2点(91点+2点)。
・言葉の選び方もよく、笑いをはさむ量も適度。バランスのとれたネタ。
・欲を言えば、もう少し展開が欲しかったか。
(カミナリ) 87点
・コンビとしての色がうまく出ているネタ。
・今後、キャリアを積むことでもっと面白くなってほしいという意味で、点数は低めに。
・まだネタのパターンが少ないように思うので、これからどこまで広げていけるか。
(相席スタート) 89点
・「ちょうどいい女」という持ち味を、より広い層に受け入れられるよう工夫したネタ。
・自分が野球好きであるが故に、野球を知らない人にどこまで伝わっているか気になった。
・細かいことを言えば、カウント「ツースリー」ではなく、今は「スリーツー」(^^)。
(銀シャリ) 95点
・数年前とは見違えるほどパワーアップした、「ドレミのうた」ネタ。
・途中からは、ボケ、ツッコミの入るタイミングが予測できない、素晴らしい構成。
・これまで橋本のワードセンスが浮いてる感があったが、コンビ力のアップを強く感じた。
(スリムクラブ) 85点
・ネタは決して悪くなかったと思う。「飛ぶ」設定も、悪くはなかった。
・ただ、最初から真栄田が笑ってしまっていたのは、大きなマイナスポイント。
・ネタの速さも、あの2倍の遅さでやってもいいぐらいだった。
(ハライチ) 83点
・審査員の評価は高かったが、個人的には……。ネタとしては昨年の構成の方がよかった。
・パターンが途中から読めてしまったが、そこから変化が無かったのは物足りず。
・澤部だけでなく、岩井にも、もう少しアドリブ的要素が欲しい。
(スーパーマラドーナ) 87点
・武智と田中の掛け合いが見たい自分としては、ちょっと物足りなかった。
・見た目弱そうな田中に強面の武智が振り回されるのが、このコンビの面白さだと思うので。
・最後のどんでん返しは、審査員と観覧客の心もつかんだか。
(さらば青春の光) 90点
・さらば独特のアイディアを盛り込んだネタ。
・設定は、うならせるものがある。ただ、もうひと押し、演技力が欲しい。
・来年以降も賞レースに食い込んでいく力は見せたが、まだ1ピース足りない。
(和牛) 95点
・敗者復活と同じ手料理ネタをやるのかと思ったが、全く別のネタ。
・設定への入り方が紋切り型のコンビが目立つなか、入り方にも工夫が。
・水田のキャラ設定、川西のツッコミ加減、終盤の水田の動き、すべてに隙の無いネタ。
〔決勝・最終決戦〕
(スーパーマラドーナ)
・1ネタ目と異なり、田中と武智の掛け合いが見られるネタ。
・時代劇という設定はちょっと古いようにも感じたが、見事にハマった。
・今まで見たスーパーマラドーナのなかで、一番コンビネーションが素晴らしかった。
(和牛)
・2本目で手料理ネタかと思いきや、また敗者復活とは違うネタ。
・基本、1本目とはまた違ったネタだが、所々、同じ要素も織り込む「技」も見せる。
・初見の人でも引き込む「ワールド」作りには十分成功。2本とも凄かった。
(銀シャリ)
・前2組の大ウケで、とてつもないプレッシャーがかかったであろう2本目。
・決して悪いネタではない。ただ1本目が良すぎただけに、少し間が空く場面もあった。
・ブロッコリーに変換するくだりは何回かやっていたが、できるならば一度にとどめてほしかった。
(ネタ直後)
・個人的には、スーパーマラドーナ、和牛の接戦だが、僅差で和牛が一番だったか…という印象。
・ただ、両者ともコント設定ネタだけに、それを審査員がどう評価するか。
・2票対2票対1票に分かれ、1票の審査員の手に最終ジャッジが委ねられる展開もあると思った。
〔総括〕
・優勝は銀シャリ。個人的な感想とは違ったが、1本目は横綱感すら感じるほどの漫才だった。
・和牛は、2本とも素晴らしかっただけに、本当に惜しい…。
・願わくば、今後、3組とも脚光を浴びてほしい。それほど激烈な最終決戦だった。
・審査員5人制は最初不安だったが、結果、僅差の戦いを演出したかも。
・来年以降、もし審査員の希望を挙げるならば、でき得るならば、爆笑問題のどちらか1名を。
〔THE MANZAI/M-1グランプリ 過去記事〕
○M-1グランプリ 2015(1、2)
●THE MANZAI 2014
●THE MANZAI 2013
●THE MANZAI 2012
●THE MANZAI 2011
○M-1グランプリ 2010
○M-1グランプリ 2009(1、2、3)
○M-1グランプリ 2008(1、2)
○M-1グランプリ 2007(1、2、3)
○M-1グランプリ 2006(1、2)
○M-1グランプリ 2005(1、2)