お笑いホープ大賞 準決勝 part 1
2006年 06月 17日
書きたいことは間々あるのですが、なかなか整理できずに時間が経ってしまうという状況。
性格的に、ブログには向かないのかも……。
1個あたりの投稿が長いのも、あまり続かない原因かもしれません。
ということで、先日、フジテレビ721でやっていた「第4回お笑いホープ大賞」についての感想を、長々と(^^)書きたいと思います(昨年の優勝者はキングオブコメディ。なお、地上波では19日の深夜に放送するらしいので、そちらで見ようと思っている方は放送終了後見てください)。
CS(フジテレビ721)の放送では、準決勝と決勝を放送していました。
準決勝は、予選を勝ち抜いた計26組を2ブロックに分けて、それぞれ13組の中から上位6組を選出。その12組で決勝を争うという仕組みでした。
まず、準決勝Aブロックから、簡単な感想を書いていきたいと思います。
(キャン×キャン)
沖縄出身の漫才コンビ。結構前から「オンエアバトル」などに出演しているので、長く続けているなという印象がある(ただ、その割に年齢が若い)。
ネタは、「(ツッコミの方の)顔がいっこく堂に似てる」などのいくつかのつかみから始まって、彼女がほしい→スチュワーデスがいい→こんなスチュワーデスはどう?という流れ。
長浜(ボケ)が、テンポよくハイテンションでボケまくり、それに玉城がツッコむという展開(その後、「スチュワーデス」から「遊園地で案内をするお姉さん」に話が移動)。
年々、テンポがよくなっており、ボケのバリエーションも増えていると思うが、これからさらに寸断のない笑いをめざすには、玉城のツッコミがもう少しテンポよくなるといいかも。
長浜の「お調子者キャラ」と玉城の「いかにも普通な感じ」との対照的なところが、キャン×キャンの一つの肝ではあるが、たまに玉城のしゃべりがたどたどしくなるところが気になる。
アンタッチャブルがわかりやすい例だが、とめどなくボケまくるボケの面白さを倍加させるも半減させるも、ツッコミにかかっていると思う。
いくつか種類はあるものの、あまりその違いがはっきりしないツッコミのバリエーションを変えるとか、たまに長浜の方が玉城に逆ギレしてみるとか、今までにないパターンを作っていくと、もっと面白くなると思う。
なお、マスオさんの「エ-ッ」の真似は◎。
(ヤポンスキー)
見かけは、「裸の大将」と、二丁拳銃の修士を若くしたビジュアルのコンビだが、ネタはスケッチブックネタ。
今回の主役は、ドブネズミのミーちゃん(究極のマイナス思考なのを何とかしたいというネタ)。
つい最近のオンエアバトルでは、手羽サキのネタだったが、結構絵がきれい(^^)。
昔は抵抗があったスケッチブックネタだが、これだけ色々な芸人がやっていると、もう一つのカテゴリーなのかなという気もする(ただ、会場の後ろの方で見ている人は見えないんじゃないかという疑問は残るが)。
器用そうな感じはしないのだが、ネタのテンポは結構いい。カラオケの歌詞画面で、紙を引っ張ると色が変わる所なんかは、「へ~っ」と感心してしまった。
以前、このネタがブラックだということで抗議を受けたということがあるそうだが、芸人は笑ってもらってナンボだし、本人達も笑ってほしいと思ってやっているということなので、そんなに目くじらたてるのもどうかなとも思う。
(瞬間メタル)
すべてのネタが「男の○○○」で始まり、すべてのネタの終わりに「おっとこ~のコント。おっとこ~のコント」という間合いが入るショートコント。ちょっと前に「インパクト」で初めて見たのだが、一つ一つのネタが終わった後に「くくくっ」と来るようなネタ。腹を抱えて笑うというのではなく、かといってシュールというのも違う新しいタイプ(見かけは2人とも中堅芸人な感じ)。
観客の反応はそれほどではなかったかもしれないが、個人的には結構面白かった。途中から「天気予報…」「ウルトラマン…」と、「男の…」という枕詞(?)を入れなかったのは、省略したのか、それとも忘れたのか。
今後、ワンパターンがゆえの苦しさもあると思うが、とりあえずはネタの数を増やして、現在のスタイルを貫いてほしい。
(くじら)
釣り名人のモノマネをひたすらやるピン芸人。
昨今の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」の流れがあるせいか、こうしスキ間産業的なネタが増えてる気がする。
ネタは面白かった。シリーズものにしたり、ショートコントをやったりと、展開も工夫されていた。
当日、会場にいたら勢いで票を入れてたかも。
ただ、つい最近、別の番組で見たときもほぼ同じようなネタをやっていた。今のスタイルを始めてどれぐらいかはわからないが、初めてみた時は笑えるけど、2回目はちょっと飽きるかも。視聴者は結構移り気なので、そのあたり、今後どんどんネタやバリエーションを増やしていかないと厳しい気もした。
なお、ほんの少し、顔が「ゆうたろう」に似ている。
(ハマカーン)
そんなに癖のないビジュアルに、オーソドックスな漫才を見せるコンビ。オンエアバトルでもほとんどオンエアを勝ち取るなど、成績も堅い(今回の出場は、予選敗退からの敗者復活ということだったそうだが)。
ネタは教育実習生とその教官の先生というネタ。2年ぐらい前と比べると、着実に面白さが増しているように思う。テンポもよく、安心して見られる感じ。
元々、神田(ツッコミ)が浜谷(ボケ)の面白さを買ってコンビを結成したという話を記事で読んだことがあるが、段々と浜谷の面白さが伝わってきつつある。
あとは、キャン×キャンのところでも書いたが、ボケの神田が、浜谷の面白さをどう倍加させるかか。
ちなみに神田は、どことなく欽ちゃんファミリーの匂いがする(浅井企画ではないのだが。ちょっと「あさりど」のどちらかに似てるからか?)
(超新塾)
こちらも、オンエアバトルなどで好成績を残しているグループ。
ただ個人的には、あのノリがちょっと……。ツッコミ方が意外と普通なのも興をそぐところがある(4人につっこむのは大変だと思うが)。ボケの量をあれだけそろえているのはすごいかも。
ビジュアル的には矢沢永吉や横浜銀蝿系に思えるが、よくよく一人ひとりを見ると、原口あきまさ→ギターウルフ→山本晋也(ネタでもやっているが)→星セント+東京ダイナマイト・松田→島崎俊郎リーゼント、にも見える。
あまり好きなグループではないが、「なに!」を全員そろえて言うところは、聞いててちょっとクセになるかも。
(オジンオズボーン)
結構以前から出ているが、他の芸人に比べて若さを感じるコンビ(実際は83年生まれ(篠宮)と80年生まれ(高松)。オンエアバトル初出場は2001年なので篠宮が18歳のとき!)。
篠宮のハイテンションさが特徴のコンビだが、時として、それに観る側がついていけないことも(ボケが普通すぎると、よりその傾向が)。
篠宮は、松竹芸能の先輩でもあるアメリカザリガニ・柳原と同じくハイトーンボイスだが、ビジュアルはかなり違う。
ネタはまったく面白くないわけではなかったが、やはりまだ面白さが欠けるか。
(クワバタオハラ)
正直、期待薄だった。女性コンビとしてがんばっているとは思うが、いかんせんネタの面白さが少なすぎる印象。
くわばたが「もてない女の暴走ぶり」をスパークさせるボケが多いが、下ネタが多いのはやはり引くかも(くわばたのビジュアルとの相性を考えるとあまり笑えない)。どちらかというと、ゴルフからいつのまにかカーリングに変わるといったボケの方が面白かった。
今まで見たクワバタオハラのなかでは笑うところは多かったが、もう少しノーマルなボケを増やした方が見やすい気がした。
(U字工事)
栃木出身の2人組。最近「オンエアバトル」でも堅調な成績を残しているが、今回も安定感があった。
栃木訛りが耳に心地いいし、福田の青いスーツに赤いネクタイという出で立ち(益子の方は白いワイシャツ)も、キャラにばっちり合っている。
ネタは栃木の紹介に始まって、ラーメン屋のおやじネタ。
あえて「これが……」と何かをとりあげる必要もないほど、全編面白かった。
「ちょっと昭和のにおい」+「田舎」というキャラは、ベタなボケでも笑える。
「頂点」とかいう言葉とはあまり縁がなさそうなコンビだが、M-1とかで見てみたい気もする。
(ラバーガール)
飄々としたツッコミ(飛永)と、ちょっと変質者顔(?)(なお他には元アルファルファ・豊本)のボケ(大水)のコンビ。
シュール系のコントで、今回のネタは「報道番組の『空き巣特集』」。
このネタを見たのは2度目だったが、前述の2人のキャラが見事に合ったネタだと思う。
シュールなネタだが、ボケは意外とわかりやすい。飛永のクールなツッコミも面白さを倍加させている(ボケ・ツッコミの違いはあるが、なんとなく雰囲気がバカリズム・升野に似ている)。
「いかにも人力舎っぽいなあ~」というコンビだが、83年生まれと82年生まれということで、今後さらに期待できるコンビ。
(トゥワンダ)
黄色いつなぎを着た4人組で、体を使ったショートコントを繰り広げる。
結構体を使ってるネタもあるのですごいなと思う部分もあったが、オチが中途半端なネタが多かった。あと、若干古くさいところも改善した方がいいように思った。
(ザブングル)
日本3大ブサイク芸人(勝手に命名)の一人、加藤歩を擁するコンビ(他の2人はフットボール・岩尾とキングオブコメディ・今野)。
加藤の顔とそこから派生するキャラをクローズアップしたネタが多いが、加藤の顔があまりにも強烈すぎるからか、これまでは、ちょっと客が引いてしまうようなネタが多い印象。
今回のネタは、加藤が「逆ギレが得意」だということを主張するネタだったが、相変わらず加藤の顔は強烈。
それと比べると、松尾(ツッコミ)の方は年々地味になってきている(数年前から眼鏡をかけだしたし)。長年、加藤とコンビを組んでいることはすごいなあ(^^)と思うが、ツッコミの形にあまり変化が見られないのは残念。
フットボールアワーが、岩尾のビジュアルをうまく後藤が使っているのと比べると、まだまだ加藤のキャラだけが突出している感は否めない。
結構笑える部分もあったが、今後さらにブレイクしていくには、ちょっと物足りない気もした。
(ヴェートーベン)
広島出身のコンビ。小学生ルックの久保(ツッコミ)と、ちょっととぼけた感じの青井の漫才。
ちょこちょこ笑えたが、久保のツッコミがちょっと説明的なところが気になった。
青井のキャラは、うまく広げていけばもっと面白くなりそう(少しアンタッチャブル・山崎のテイストがある)な気がするので、ネタのテンポなどの改善に期待。
と、以上13組がネタをやりましたが、この中から6組が決勝進出。
で、決勝進出者は以下の6組でした。
○U字工事
○キャン×キャン
○ザブングル
○ハマカーン
○超新塾
○ラバーガール
(得票順。6位と7位は僅差だったらしい)
個人的には、ヤポンスキー、くじらあたりも面白かったのですが、U字工事、キャン×キャン、ラバーガールといったところは順当なところだったと思います(ザブングルは「意外と会場はウケてたんだな」という印象)。
次回は準決勝(part 2、part 3)、そして次々回で決勝の感想を書こうと思います。
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