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『シン・ゴジラ』を観た -「俳優オールスターズ」とでもいうべき映画、そして……

先週末、『シン・ゴジラ』を観てきました。

正直なところ、「長谷川博己と石原さとみ、最近やけにテレビ出てるな(^^)」とは思っていましたが、もともとは観に行く気はありませんでした。
しかし、Twitterなどでかなり評価が高かったのを見て、急激に「観に行きたい」感がわいてきたため、レイトショーで観覧。

「かなりメッセージ性が強い部分もあるのかな」と思っていましたが、個人的な感想としては、全体的にはエンターテイメントの要素が強いかなという印象でした。

ただし、前半の構成は、「防災」というものを改めて考えさせられるものではありました。
以前なら「ゴジラ」という映画のなかの出来事ということで片付けてしまっていたかもしれませんが、東日本大震災という出来事が起きた後、映画内で何度となく繰り返される「想定外」という言葉は、「十分に起き得る」ということと同義語のように感じました。

なお、ゴジラというと特撮シーンということになるかと思いますが、当然、この映画でも「肝」となる部分。進化前のゴジラのシーンは、どこかユーモラスなゴジラの姿(特に眼が)も相まって、合成してる感が出てしまっている部分もありましたが、ゴジラが進化してからは、その発する光線のえげつなさ、そして自衛隊との戦闘シーンなど、かなりの迫力を感じる出来でした(電車が突っ込むシーンやクレーンで液体を注入するシーンなどは、多少合成感をカバーしきれないところもありましたが)。

最後のシーンは、まだ「途中」な感じを醸し出して終わりましたが、これは、続編への布石かなと感じました。

といろいろ書いてきましたが、この映画の最も特筆すべき点は、出てくる俳優の多さでしょう。

長谷川博己、石原さとみ、竹野内豊の3人に関しては、主役級という扱いで、最後のクレジットでも筆頭に出てきますが、そのほかの役者は、その下に、ずらーっと3段組で一挙に出てきます(あまりに多すぎるために、あいうえお順にて)。
閣僚役で出てくる俳優は、ある程度出演場面がありますが、それ以外の役の場合、名のある俳優でもワンシーンだけの出演ということも数多く。
ある意味、「俳優を“浴びる”映画」と言ってもいいでしょう。

ということで、全員ではないですが、各俳優について、ざーっとコメントを。

長谷川博己…「ザ・主役」という感じ。
石原さとみ…ここの配役は正直、違和感を感じざるを得ませんでした。設定として、ああいう話し方のキャラづくりというのはありだったと思うし、石原さとみ自体に問題があるわけでもありませんが、役柄的には、身長も含めて、石原さとみではなかったかなあと。
竹野内豊…いつもの竹野内豊でした(決して、けなしているわけではありません(^^)。役にも合っていた)。

〔閣僚関連〕
大杉 漣…首相役。優柔不断感を強調する演出。
柄本 明…官房長官役。存在感はあったが、年齢を考えると、もう少し若い人の配役の方がよかったかも。
浜田 晃…こういう顔の閣僚、実際にいそう(^^)。
手塚とおる…「顔に出すタイプ」の政治家設定。
矢島健一…こういう顔の閣僚いそうpart2。
横光克彦…実際の政治家経験者。
余貴美子…小池百合子にしか見えない人もいたでしょう(防衛大臣役だし)。
渡辺 哲…役柄が地味な割には、露出がかなり多め。好きな役者さんなので嬉しかったが、大画面で見ると「だいぶ老けてしまったなあ…」という印象も。
中村育二…甘利元大臣にしか見えない(^^)。
平泉 成…農水大臣から臨時首相。キャラを立たせた役設定だったが、ジェットコースター的展開のなかで消化させるのは、ちょっと勿体なかった。
嶋田久作…年齢を重ねても、嶋田久作(^^)。

〔その他政治家〕
松尾 諭…年齢、体形ともに、適役な感じもしたが、舌足らずな口調に、若干「セリフを言っている」感が。惜しい。
光石 研…都知事役だが、そこまで露出は多くなかった。
藤木 孝…副知事役だが、顔の強さでは、こちらが知事役でも。

〔巨大不明生物対策本部〕
津田寛治…役柄的には適役だと思うが、津田寛治の場合、どの作品でも、ちょっと「津田寛治」色が強い。
高良健吾…露出が多い役だったが、役柄的には、ちょっと良さがでなかった感も。次々作あたりでは主役も?
高橋一生…存在感が際立っていた俳優の一人。顔はスラッとしているが、どんな役でもできるのが強み。
市川実日子…本映画の個人的MVP。ほとんどメイクもせず、ずーっとパソコンとにらめっこしている、その“様”は、役づくりとしてパーフェクト。
野間口徹…「聞きにくい事を聞く」では、誰もフルネームを答えてくれなくても、野間口徹はいつもそこにいる。
吉田ウーロン太…目で追えないほどの最後のクレジットのなかで、その名前はインパクト大。調べてみたら、フラミンゴの人だったかあ。オンエアバトルのときは、よく見ていたが。

〔自衛隊〕
國村 隼…安定感。
鶴見辰吾…白髪になっても、遠くから、すぐ「あっ、鶴見辰吾だ」とわかるのは、生来のアイドル顔ゆえか。
ピエール瀧…引っ張りだこ(^^)。
斎藤 工…どこにいた、どこに。
KREVA…どこにいた、どこにpart2。
小林 隆…「真田丸」の片桐且元役がちょっと頭をよぎるが、役に合っていた。

〔その他〕
古田新太…警察庁長官官房長役。1シーンのみだった?
モロ師岡…地味ながら、存在感。
諏訪太朗…名前は知らずとも、一度は見たことがあるであろう顔。
小出恵介…消防士役。「有名だが1シーンのみ」の象徴のような感じ。
松尾スズキ…フリージャーナリスト役。
関谷亜矢子…元日テレアナウンサー。ニュースのシーンのキャスター役で出ていた…かな?
倉敷保雄…サッカー実況アナウンサー。クレジットにはあったが、どこに出演していた?
岩井堂聖子…旧芸名・高橋真唯(どのシーンに出ていたかはわからなかったが)。最近あまり見ないが、いい女優さんなんだけどなあ(古くは「ノーローン」のCM。映画「シムソンズ」にも出演)。
片桐はいり…お茶を出してくれるおばさん。その存在感(^^)。

上記のほかにも、様々な俳優が出演していますが、とにもかくにも、「制作者達が本当に力を入れて作った映画」だということは感じました。
これだけ大規模になると、「言いたいことが言えなくなる」映画になる可能性も出てくると思いますが、そうした制約が予想されるなか、ある程度、監督が言いたかったことは盛り込むことができたのではないかとも感じました。

それを受け取る側がどう取るかは、また人それぞれ。
繰り返しになりますが、自分は『「想定外」という言葉は、「十分に起き得る」と同義語』ということを感じた映画でした。


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by momiageculture | 2016-08-31 01:31 | 映画 | Comments(0)

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